Makibri diary2002 後半

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02.12.27 熱海の中華「幸華」で夕食。
幸華で佐伯夫妻に偶然会う。
「みつかった」ような気分が少し楽しい。
壁際にファイルがあって、そこに
赤塚不二雄の2000年のサインをみつけた。
まさか自分も
帰りに色紙にサインするとは思いもよらなかった。

02.12.25 音に合わせてからだを揺する。
ちょうど10ヶ月。
息子が、音に合わせてからだを揺すっている。
人はなぜ踊るようになるのか。
いつ音楽をからだに通すようになるのか。

02.12.24 盆と暮れいつものクレズマーも10年。
1年にほんの数回しか公演しないベツニ・ナンモ・クレズマーも結成して早10年。
しかもなぜか公演は盆か暮れときている。

02.12.22 1000キロの自転車をこぐ歌手幼気。
日曜は武術と決めている。
かれこれ8年になる。
新宿の華やいだ人混みを離れて
筋肉をぱんぱんにして帰路に付く。
家のテレビに見慣れた人物が自転車を漕いでいた。
うしろに撮影車両を従えての孤独。
人間はどうしてこんなめんどうな身体を
引き摺って生きているのか。

02.12.20 横浜中華街で会食。
なかなかここだという店に出会えない。
帰りに肉まんのおみやげ。

02.12.19 三田超人加わり録音仕上。
ギターが加わると急に生々しくなった。

02.12.18 マキガミサンタチ録音日。
坂出を湯河原駅に迎えに行き、
いつものパン屋さん(Bread & Circus)でヨーグルトパン、
1714Studio久しぶりの稼働。
テルミンを出し、MOOGをつなげ、声でフィルターをコントロールする。

02.12.17 サザエの刺し身こりこりとして。
たくさんのサザエをいただき、それを配る。

02.12.15 太極剣の後は飲茶が似合うね、老師。
東京大飯店でこうどう派の忘年会。
おいしいといい声がでる。

02.12.14 声と動き、そして声以外の口からでる音。
ヴォイスパフォーマンス講座オープンクラス。
満員の大盛況ですばらしく楽しい人たちが集まった。
いい感じなので春にまたやろうかな。

02.12.13 この船はどこへいくのかグランシップ静岡
モスクワのタガンカ劇場の『マラー/サド』を観るために、静岡芸術劇場へ。
フランスのシャラントン精神病院での治療劇というスタイルで、患者(俳優)たちが演ずる設定。
ユーリー・リュビーモフの演出で疾走感のある音楽劇(まるでオペレッタ)に変身していた。
俳優たちがとても元気で精神病棟に見えないのところに難有りか。
音楽の即興部分を担当したセルゲイ・レートフと開演前に少しおしゃべり。
彼の風貌のみ患者風だった。
彼はサインホをロシア民謡歌手からヴォイスパフォーマーに導いた人物だ。

*しかしグランシップ静岡の寂しさといったら・・・。
 隣のレストランには温かい料理がないというし、
 芸術劇場はなかなかいい劇場だけど、鈴木忠志専用だし外はなんとも寒々しい。

セルゲイ・レートフ


granship


02.12.12 「徹子の部屋」に出演する自分を見る。
ずいぶんと盛りだくさんにやったものだ。
徹子さんに興味ある題材だったので、話がうまく進んでなによりだった。
終わった後、口琴をプレゼントした。
時々、奏でてくれているという。

徹子の部屋のページ


02.12.11 100人の音楽家集合
内橋和久が企画した個人的フェスティバル。
ビヨンドイノセンス。
100人を越えるアーティストが参加した記録のCDを聞く。
内橋和久のプロデュース力を示す興味深い内容だ。

innocent records


02.12.10 カモマイルを湯船に入れてみる。
カモマイルを温泉に入れてみた。
息子の風邪はほぼ治り熱もない、
一緒に入り、ほかほかになる。

02.12.9 目覚めれば大観山いぶし銀。
山に雪が降り、淡く美しい風景が窓から見える。
東京は大雪とのニュース。

02.12.7 ジョン・ゾーン久しぶり
その高速のサックスを聞くために行き、
サプライズゲストに突然抜擢され、
こちらも高速の声と顔で、イクエさんのPOWERBOOKとともに、
パッ、トゥクトゥクトゥク、グリッ、テクトダッ!
ジョン・ゾーンのタンギング、ハイトーン、マルチフォニックの
強度ときたら、多彩を超えて過激そのもの。
ぼくもニューヨークにいる気分になった。
ビル・ラズウェル、中村達也も凄い凄い。
新宿ピットインで最高の夜だった。

02.12.6 新宿のJAM昼間の入口の寂しき。
20年ぶりくらいで新宿のJAMへ。
昔ここのメインステージをヒカシューはリハに使っていた。
その当時とちっとも変わらなく相変わらずの汚れた佇まい。
でもずっと続いてたんだね。
MAKIGAMI SANTACHI 西荻、お茶の水、コペンハーゲン、ヴィリヌスを経て、
新宿に来た。

02.12.3 トルンピは映画館に映える。
京都3days最終日は、みなみ会館でワークショップと映画。
この映画『トルンピ』はフィルムで見るとビデオと本当に違う。
それにしても楽しい盛り上がりの4日間だった。
個人で企画してくれた
広島の藤本さん、京都の今野さん、に深く感謝したい。

02.12.2 白熱なのか、白痴なのか、テルミンのアウトロウ。
京都拾得でソロ。
はじめて会う人、20年ぶりの人、
テルミンにモジュレーターをいっぱいかけて
糸巻きの動きで、カラカラという音をさせる。
空中に舞う手、腕、ぐるぐるの声。

02.12.1 楽器の模倣ではない声を学ぶ。
年の瀬にアカペラ。
それもすり切れたようなアカペラの、痛さ。
甘く、包まれる、コマーシャルさよなら。

京都田中神社で32人が悶絶の声帯術で、肌もつややか。

02.11.30 声を使って何でもないちょっとした深みに
広島オーティスでソロ。
ここでの演奏は4回目。
テルミンやら口琴やらがらくたやら
声を使って何でもないちょっとした深みに
どんぐりのきぶんでころころと
作ったばかりのフラッシュもくわえて
ソロを演じた。


02.11.28 ずれを楽しむ人間になりたい。
ううむにーん
ううむにーん
ずれを楽しむ人間は素敵。

昨日のアクセス数は、普段の10倍にはねあがった。


02.11.27 母の友の打ち合わせ
来年から、福音館の「母の友」という雑誌で
CD紹介の連載をすることになった。

夕方、田口ランディーのメルマガに、自分が取り上げられていて驚く。

02.11.26 空気が洗われて、はっきりとした青空、緑、雲、紅葉。
雨、晴れ、雨の繰り返し。
午前中、とても美しい瞬間があって、
空気が洗われるということを知る。
トゥバはいつもこんなふうな色合いだ。
湯河原もかなりいい線いってる。
水滴が風景の中でじっとしている。

夕方、小田原のだるまへ。
城下町ならではの古風な食事処。

02.11.25 一日コンピューターでへんな興奮。
遊びでフラッシュをいじっていて、習作を作ってみた。

Makigami Voice Flash


02.11.24 敦煌莫高窟の飛天を舞う武術
花架拳交流会で日ごろの練習を披露。
しかし今年はあまり練習できなかった。
もっと美しく演じたい。

02.11.23 カントが言うところの「愚かな無限」
江古田ストアハウスで開催されたフィジカルシアターフェスティバル
ストアハウスの「Territory」とロシアのAndreas Cross Projectの「Stupid Infinity」
ニコライ・ドミートリエフ夫妻やトランペットのガイヴォロンスキーに会う。
こんな興味深いフェスティバルがもう4回目と知りおどろいた。

02.11.20 JASRAC評議員会
いきなり有川さんから、小林亜星さんと服部克久さんの裁判で
服部さんが敗訴したが、その場合のJASRACの対応について質問があった。
作曲家の多くが注目する裁判だが、ここまですべて似ているケースは稀。
JASRACのデータベースでは「記念樹」に係争中と書いてあるそうだ。
いつものように、放送や社交場でのブランケットで集金したものの配分の不透明。
なかなか正すことができない。


02.11.19 ストレンジはじわじわと明るく。
大磯はうちから45分ほど、
ここに演奏できるところがあるなんて知らなかった。
ジョンとぼくが音のチェックをしていると鈴木昭男さんが到着。
途端にオーナーの顔が高揚した。
なんでもこのスペース(すとれんじふるうつ)は鈴木さんを想定して作ったのだという。
しかし、この高揚は序の口で、
本番がはじまり、鈴木さんの演奏が進むに連れてそれはピークに達した。
なんたって、時折「いえい」なんて言ってるし、終いには横で音具の解説まではじめ、
アンコールでトリオの演奏が終わると、さらに鈴木さんのソロをリクエストした。
オーナーは鈴木さんが来るのをどんなに待っていたことか。
その気持ちが伝わりすぎるくらい伝わった。
もちろん鈴木さんの素晴らしさは言うまでもない。
その自由な精神は、ぼくらの先生だけど友だちみたいに近しい。
大磯小磯快音奇音、どこかほほ笑ましい一夜だった。

ジョン・ブッチャーは紳士的で話しやすい。
決めつけた演奏をしないところに好感を持った。
音響的即興をめざしていると目されているが、本人はいたって自然体だ。
今回彼独特の特殊奏法を聞き取ったが、秘密にしておこう。


02.11.18 風に乗ったやわらかい雪
実に微細なビリビリ、知性と体力のグッドバランス。
めくるめく音色と流れ出る豊かなイマジネーション。
ジョン・ブッチャーとぼくは仙台に来た。

市内から少し離れた卸し問屋街の一角に今年6月にできた
10-BOXなる小劇場を支援する自由空間。

音のチェックをして外に出ると薄暗くなった晴天に
細かい雨が霧吹きのようにやわらかく降り注ぐ。
それは遠くの山から風に乗ってきた雪。

熱心な観客の耳を前にお互いにソロ。
ゆっくりとデュエットがすすめば、
獅子座流星群は、ぼくの声道に、サックスの空洞に。

02.11.17 ホーメイフェスティバル JAPAN 2003
尾引くんたちと打ち合わせ。
ホーメイフェスティバル in JAPAN 2003は、
来年の11月ごろにしようという話になった。


02.11.16 玉川福太郎の張りのあるいい声といったら
いまを生きる浪曲を聞きに行く。
「黄金の花」「青竜刀権次」を聞いて
浅草木馬亭の外に出ると本物のヤクザが
ベンツ2台で隣の洋品店を見ていた。
仁侠ものが多い浪曲だけに
まるで物語の途中にはい込んだかのよう。
「そんならかたぎになりゃいいじゃねぇか。
それでもヤクザかよ」と携帯電話で怒鳴っていた。
後半は「明石の夜嵐」。
決まったね。

02.11.15 「声帯から極楽」残僅か重版なし
筑摩から電話があり、「声帯から極楽」
倉庫にあと28冊しかないとのこと。
重版の予定なしと言われたので、少し悲しかった。
すべて引き取ることにした。

02.11.14 いい空気を吸うといい気分
ブッシュ以降なのか、インターネット以後なのか、
「悪意」は、堂々としたものだ。
いい空気だけを吸っていい方向を見つめたい。


02.11.13 突風の中あんぱん抱え小田原行き
小田原の守屋であんぱんを買う。

02.11.12 トーストに石焼き芋を乗せるシェフ
そのシェフはわたし。
トーストに石焼き芋の輪切りと少しモッツァレーラ、
オリーブオイルをかけて食べる。

今日のドルフィーは、清水一登と佐藤正治を迎えての自由セッション。
清水さんはブリペアードピアノとバスクラ。
佐藤さんはウェイブドラム、ジャンベ、ディレイなど。
時々へんに熱くなるキテレツ音楽炸裂。

02.11.11 記憶したことを声に出す時
小さな息子の栄養相談。
その栄養士さん、
記憶してあるマニュアルを言う声と
こちらがそれを中断して答える時の声が違う。
とても会話をしている感じではない妙な気分。




02.11.10 インドみやげ振り回して音ひゅうひゅう
舞踏ダンサーの室伏鴻さんからインドのおみやげ、
ふりまわして鳴らす笛。
高田馬場の喫茶店でちょいとひゅうひゅう。
昨年のクチノハクリスマス以来なのでよく話した。

02.11.8 この道ははジグザグにしか歩けないのか、新宿。
三田、坂出と新宿で打ち合わせ。
凡で一日8名限定のブルーマウンテンを飲みながら
ヒカシューとマキガミサンタチの今後を考える。
ヒカシューは大きくメンバーを変えてやり直すつもり。

紀伊国屋に行くと矢川澄子さんの本が並んでいた。
ユリイカの特集と「アナイス・ニンの少女時代」を買う。
矢川さんは本当に素敵だった。

02.11.7 森の中の小さな庭園
布施英利さんから新刊『自然の中の絵画教室』(紀伊國屋書店)をいただく。
エピローグに書かれた「自然の「奥」へ」に父が出てくる。
父が作るイノシシの罠に京都の箱庭を感じる布施さん。
ぼくは父とはとても行動できない。
その父に弟子入りした布施さんは、また一歩縄文人に近づく。

02.11.4 昨日のことを一日かけて味わう。
それにしても昨日の吉増さん凄かったな。
とても久しぶりに会って、久しぶり吉増流の、
ステージにカメラや銅版を打つ金槌や、
たくさんの注の入った詩を露天商のように並べる、
その方法にまた会って、いいなと思った。
「フーガの技法」の話から空襲の話へ。
その話から凄い声が出てきて、何かが降りてきたようだった。
今日は、それを思いだしたり、テレビのうどん特集を見て過ごした。

02.11.3 詩人には時々会いたい。
武蔵大学白雉祭 ポエトリーリーディング
藤富保男さんのほのぼのとしたヴィジュアル詩。
石田尚志さんの精緻な映像、それを讚える吉増剛造さん。
平田俊子さんと千野秀一さんの炸裂。
川内倫子さんのはかなさと強さを合わせ持つ写真。
白石かずこさんの黄色い風とアフガンに井野さんの
音色豊かなコントラバス。
いい日だったな。
詩人に会うといい気分になる。

02.10.29 ヴァイオリン聴く浜離宮
鈴木理恵子ヴァイオリン・リサイタル
浜離宮朝日ホール

高橋悠治さん急病のため、朗読を代役。
ブレヒト、モンゴル民謡、瀧口修造を読む。
理恵子さんをなんとか支えられただろうか。


02.10.25 熱海「幸華」でチャーシュー麺
坂口安吾「熱海復興」に登場する中華店に家族で。
手羽先の煮込みやチャーシュー麺、シュウマイを食べる。
この頃熱海に行くようになった。

02.10.24 来年からのヴォイスパフォーマンス講座
学芸大学駅近くに、
マザーシップというスペースができて
そこで来年から講座をやる計画を練る。

マザーシップ


02.10.21 フィル・ミントン3にゲスト
さがゆきさん
黒田京子さん
竹澤悦子さん
おおたか静流さん
フィルの「声」を聞きに訪れた。

02.10.20 日曜日のNHKラジオ
久しぶりのラジオ出演。
青木裕子アナウンサーとフルート奏者の山形由美さんを前に
イタリア、ドイツ、リトアニアを回った話をする。
2時間くらいかかる内容を30分で喋るのは大変だった。
音楽をもう少し根気よくかけたいものだ。

02.10.19 古風秋吟聞き驟雨
月見寺の本行寺で二胡と漢詩の会。
中国武術の緩急に似た程農化の弓さばき。

02.10.18 イタリアからの音を待つ。
日曜日にラジオで流すための音が届かない。
東京には着いているのに、ここは遠いのだそうだ。
月曜日に届くということらしいので、あわてて電話。
ここはなぜ遠いのだろうか。


02.10.17 十国峠の小鳥笛
何年も手作りの竹製小鳥笛を売っている人がいる。
たいていの曲をその簡単な笛で吹けてしまう。
それを聞くとついこの笛を買ってしまう。
だから家にたくさんこの笛がある。

02.10.16 断食後の声
伊豆の断食道場帰りの藤本さんが湯河原に。
断食後の声はどう変化するのか。
そんな日、
イノシシのレバーが夕食に登場。

02.10.15 熱海を眺望するカフェでのんびり
市役所に来たついでに
熱海城上のアタパラカフェへ。
カップにたっぶりの珈琲とシフォンケーキ。

北朝鮮から拉致されていた人たちの帰国。
知り合いが、蓮池薫さんの同級生でテレビに出ていて驚く。


02.10.13 相手の力を流す。
久しぶりに推手。
突いてきた相手の力を柔らかく流す。
そのお互いのバランス。
うまくできると心地よい。

02.10.12 生声ソロのいい感じ。
ヴォイスソロリサイタル。
天井の高いところでの生声の不思議を実感。
新しい声がいろいろでてて、高いシーリングに木霊する。
サーデット・チュルクスの歌もいい雰囲気だった。

OCCホールの4階にはドイツ式ハルモニウムがあってなかなかいい音だ。
普段はこれで聖歌の練習をしているらしい。


02.10.8 ヒカシューで歌うと気持いい。
ヒカシュー吉祥寺Star pines cafe。
2時間に渡るライブ。
ヒカシューでなければ歌えない歌がある。

02.10.7 「徹子の部屋」に招かれる。
ドシュプルールを持って、徹子の部屋へ。
徹子さんも不思議な声の出せる人だけに大変興味を持ってくれた。
「昔はドアの軋む音とかできたのよ」
12月12日放送予定。


02.10.5 声帯のおもむくままに
山梨県富士吉田市のギャラリー「ナノリウム」でソロ。
ガラス作家高橋禎彦さんの作品を前に語り歌う。
テーマは「わたしの部屋」。
声帯のおもむくままにしていると、声は勝手に歌いだす。
終演後、すぐに甲府に向かい山梨放送の生番組に出演。

02.10.2 21年前の自分を見る。
NHK「若い広場」のヒカシューを見ていると、
山下さんが来て、Mac plusに取り付けていた
ハードディスクを持参。
データの救出を試みるが、ぼくの力量では無理だった。
山下さんのがっかり顔。

02.10.1 大型台風関東上陸
強い風と雨、
庭のアカシアがふたつに割れた。

02.9.30 徹子の部屋の打ち合わせ
まだ先のオンエアだけど
「徹子の部屋」に行くことになった。
どんな部屋なのか。

02.9.29 赤城神社のピースアート
カガヤサナエからの誘いで
神楽坂の赤城神社のアフガニスタン支援コンサートに出る。
しかし何か釈然としないものを抱え、
声は捉えどこのない空気に空回りした。

ブッシュの「善と悪」を支持する日本。
世界の知能は堂々とした幼稚さに無口になるばかり。

02.9.28 湯河原でクメールの舞姫に会う。
近くの椿寺の住職で旅行作家の脇田恵暢さんは
もう長いことカンボジアと交流をしている。
10年前にしたクメール宮廷舞踊を習い始めた子供たちとの約束。
「10年頑張ったら日本に行こう」
そして10年。彼女たちは日本に来た。

02.9.23 西洋トイレ考現学
ロシアのトイレに便座がないのは椎名誠のエッセイで知られているが、
男性用小便器の高さについての研究は進んでいるのだろうか。
今回、イタリア北部、オーストリア西部、ドイツ南部などを見てきて、
強く思うのは、小便器の高さは誰に合わせているのかという疑問である。
欧米人の誰もが身長が高いわけではないし、子どもはとても届かない。
そのせいか、欧米人の多くは小便器を使わず、大の方で小を行っているのを目撃している。
実に非合理な設計だ。

02.9.22 日本食研究
ヴィリヌスの旧市街の真ん中に一軒日本食レストランがある。
「扉」という名で、確かに重厚な木の扉が入口だ。
三田はショウガ焼き研究をしているのでショウガ焼き、
ぼくはどんぶり研究のためにカツ丼を注文。
ショウガ焼きの肉の厚さも素晴らしいが、
カツ丼はいままでみたことのない大変ユニークなものだった。
簡単に説明すると、玉丼の上に普通のカツが乗せてあり、
甘いソースが別に添えてあるというものだった。
リトアニアの食事は外れがなく、このユニークなカツ丼もおいしくいただいた。
去年、ノボシビルスクで食べた親子丼
(どうみてもカツ丼だがチキンカツだった)以来の出会いだった。

今日の出演
KAMPEC DOLORES(ハンガリー)、DJANGO BEATS(イギリス)

02.9.21 マキガミサンタチ リトアニアデビュー
今夜の出演

MAKIGAMI SANTACHI
HANS REICHEL-RUDIGER CARL
HARRIET TUBMAN

02.9.20 飛行機もフェスティバルも満席。
ひやっとした。
なんとリコンファームしなかったら席がなくなっていた。
ひとり次の便にしてくれたので乗ることができた。
もっとも200ドルの返却と昼食付きならいい条件だ。

15th ヴィリヌス・ジャズ2002
立派なドラマシアターでの公演。
初日の幕は、アクテイスダートカルテット。
たくさんの観客。
コメディ・デアルテを彷彿させる明るいステージに圧倒される。

02.9.19 アートアカデミーのキッチン
昨日行ったチボリ公園、
入るとすぐにパントマイムの公演、
スウィングジャズオーケストラ、中国風の建物
射的、メリーゴーランドなどなど、
昔風の遊園地のいきいきとした姿が残っていた。
夜は、
料理をアートワークにしたリクリットのいた
コペンハーゲンアートアカデミーのキッチンで演奏。
けっこういい響き。


02.9.18 マキガミサンタチ集合。
コペンハーゲンの空港で、三田、坂出と待ち合わせ。
2時間前に着いたぼくは、AirMacで空港の回線にアクセス。
なかなか決まらなかった明日の会場がやっと決まった。

02.9.17 東京みたいなミュンヘンだ。
倍音フェスを抜け出してミュンヘンへ。
さすがに都会、ホテルは満杯、それに高い。
旅も半ば、恋しくなった日本食。
個人商店みたいに小さい三越近くのDUKEに行く。
ここは東京みたいなミュンヘンだ。
カリフォルニア裏巻きを食べていると、
突然入ってきた女性がみそ汁だけを注文。
エキゾチックだなと思ったらコロンビア人で
「サルサダンスの教師」だそうだ。
ドイツ語が似合わない夕べだった。

02.9.16 標高1674mの山頂で倍音セッション
フェスティバルの企画で毎朝9時に山頂でセッションというのがあった。
初日は朝雨だったのでぼくはベッドにいた。
今日はいい天気なので参加することにした。
マークが車で迎えに来てくれた。
ロープウェイで15分くらいで山頂である。
Hochfellnという山から眺めるキーム湖が美しい。


02.9.15 西洋式倍音唱法はメディテーション
昨日の夜のコンサートで、西洋式倍音唱法のシャワーを浴びた。
午後からマーク・フォン・タンゲレンのワークショップを見学。
だれ一人としてマークが示す喉歌ができない。
根っから西洋式が身に付いているらしい。
それにどうも歌がない。
どうやらメディテーションの一種のように捉えている節がある。
夜のコンサートは、Alexander Lauterwasserという人の
音の振動を水に伝えて、それをスクリーンに映すというのをやっていて、
あまりにきれいなヴィジュアルなので、ぼくもマークと飛び入りする。
ぼくの声が大きすぎて水がシャーレからこぼれ落ちてみんな大笑い。



02.9.14 倍音フェスティバルに向かう
ブレサノーネのホテルの朝食はおいしかった。
イタリアのいいとことオーストリアのいいとこが合体。
バースデイケーキ大の新鮮なモッツァレーラ。
パンにハムと挟んで食べた。

電車でローゼンハイムに3時間かけて移動。
寒いのでセーターを買った。
ローゼンハイムで乗り換えて、40分でベルゲンへ。
フェスティバルの関係者が迎えに来てくれていた。


02.9.13 ブレサノーネに移動。
インスブルクからまたイタリア側に戻り
山あいの町Bressanone別名Brixenへ。
この辺はイタリアだけどドイツ語圏で、イタリア名とドイツ名がある。
日本人に知られていない雰囲気のある素敵なところだ。
会場は、なんと材木屋の中の特設ステージ。
でも、フェスティバルの初日。会場は満員になった。
昨日に比べててきぱきやったせいか、やけに受けが良かった。

02.9.12 パラダイスフロムヴォーカルボックス初日。
最初フィルとのソロをおもいっきり10分やったらくらくらした。
みんな張り切りすぎて、予想より10分も長くかかってしまった。


02.9.11 大きなバスでインスブルクへ
午前9時に出発して午後3時近くに到着。
会場がライブハウス然としていてとまどう。
演劇をやるような少し大きめの会場を設定して作ってきたからだ。
セッティングにかなり時間がかかり、午後7時までホテルで過ごした。
黄金の小屋根のある旧市街のHappというレストランで食事。

02.9.10 雷とともにフィル・ミントン到着
今日はトレヴィソの劇場を借りてリハーサル。
こんなことができる贅沢を味わう。
フィル・ミントンがイギリスから到着。
ゲネプロを終えて外に出ると雷の音。
夜には雨が降りだした。
明日はインスブルクに出発。

02.9.9 ファブリカでレクチャー
毎朝、みそ汁を飲むと調子がいい。
チョコパンとエスプレッソはどうも馴染まない。
夕方6時からファブリカでレクチャー。
一般の人も来た。
人前でやると、足りないものが何かわかってくる。

02.9.6 雲の中に雲がある。
ボローニャへの道は渋滞。
1時間以上止まったきりうごかない。
空を見ると雲の中に雲がある。

ベネトンのボローニャ店には、
ファブリカフューチャーという店がある。
昔の西武のアールヴィヴァンを思わせるが、
製品はファブリカのアーティストのものが中心。
そこで今度の作品のレクチャーをする。

02.9.5 声の探検に安心は禁物
構成が決まると
声は安定を求めて根づいていく。
声よさらに歩けサボテンの如く。

02.9.4 はじめて繰りだしたトレヴィッソの夜
出演の若者たちに連れられて
近くのバー(ラパウザ)でセッション。
といってもお客さんのほとんどがファブリカの人だった。
ウズベキスタンの女の子が口琴のことで話しかけてきた。
彼女は、やはりファブリカでシルクロードプロジェクトというものを
やっているそうだ。
みんなこの辺に住んでるらしい。
しかしタバコ臭いので早々に退散。


02.9.3 夏休みの後の生徒の気分
作品の大枠ができたのが6月だから
3ヶ月も経つと、なんのことやらという感じだ。
若者たちは、
細かいニュアンスや指示をすっかり忘れている。
もう一度、それを取り戻さなければ。

リハの帰りにプロセッコproseccoを飲む。

02.9.2 ファブリカにみたび オブジェ完成
リハーサル室に入ると頼んでいたオブジェができていた。
田舎臭さがメルツバウ(シュヴィッターズの方)を思わせる。
ちょっとした声の拡声器と、水のエフェクトが付いている。
誰かがシールに「Phil Minton」と書いていた。


02.9.1 コペンハーゲン経由でベニスへ
さすが北欧
肌寒い安ホテルの一泊。
一転ベニスの華々しい空港デビュー。
以前は少し田舎臭い空港だった。
今回は長いヨーロッパ。

02.8.27 「姿勢交換」というのがあるらしい。
近くにいる人、尊敬する人などの
姿勢(態度)を知らず知らずのうちに
模倣すること。

02.8.26 のたうつ!言葉の力 声の力
「詩のボクシング6」輝け!言葉の力 声の力
NHK BSの放送を見る。
広島の寺内さんのヴォイスパフォーマンス
福岡の倉地さんの即興詩の中に自分が登場。
裏番組では、本当のボクシング世界戦TKO。

02.8.25 小さなサーキットをぐるぐるまわる。
マキガミサンタチの2回目の演奏。
概ね即興だが、
小さなサーキットをぐるぐるまわる構成。
今度はうたも足してみよう。

02.8.24 たまには、よその味を知りたい。
鴨宮ロビンソンの正直村で、製品のケフィール発見。
自分が作っているものと味を比べたくなり購入。
一口、あまりにヨーグルトな味に驚く。
自家製は、もっと炭酸がちりちりしている。

02.8.23 「ボイス・パフォーマンス講座」新しい場所探し。
パルコ「ボイス・パフォーマンス講座」最終日。
ここパルコでの講座はこれで打ち切り。
せっかく生徒も増え、この日見学が4人も来たのに
少し残念な気もする。

どこか場所を移して仕切り直しと思っているが
その場所を見つけるのが大変。

02.8.20 日本蕎麦は高級、海は晴天
熱海の多賀にある高級そば店に昼頃行くと
家族連れやらでにぎわっていた。
こういうとこの蕎麦は本当に一人前が少ないので
2人分の特の付く蕎麦を注文。
特桜えびそば、1800円也。
しかし、流行ってる。それはたぶん店に雰囲気があるからだろう。
人気というものは常に不可解なものだ。

02.8.18 ハンガリーのツィテラ弾く黒衣の男
灰野敬二とのデュオ。
台風はすぐそこ雨は時折、
低気圧にハンガリーのツィテラがよく似合う。
あれはチターの仲間だから、いってみればヨーロッパの大正琴のようなものか。
ぼくはイギル、ドシュプルール、ロショック、風呂敷に包んだテルミンなど。
民族楽器を持ち寄って、まるで違う音楽を奏でる夕べ。


02.8.16 彫刻の森にテルミン響く
ニキ・ド・サン・ファールの
股の下で写真撮るカップル。
開かれた蔡國強の茶室は、
拍子抜けの現代てきとう美術。
アートホールに場所を移せば、
フランドル絵画から抜け出てきたかのような
気高いロングドレスでやの雪はテルミンを操る。

02.8.15 盆にクレズマ超満員
新宿ピットイン 
ベツニ・ナンモ・クレズマー
常に久しぶりのクレズマーも結成10年。



02.8.11 宇宙人カルテット
宇宙人の顔と声のカルテットで歌う。

02.8.10 即興も人もなごやか
若尾さんの人柄のせいか
このフェスティバルのなごやかさは特筆に値する。

思い出せるもの。
リトアニアの笛、おもちゃ、脱力他力誘導ダンス、目隠し、
口琴、ホーメイ、夜のパフォーマンス。

02.8.9 「音と遊ぶ」3日間
クリエイティヴ・ミュージック・フェスティヴァル02
  ふるさとセンター田総(広島県甲奴郡総領町)

広島大学の若尾裕先生の主催する
今年5回目の音楽フェスティバルのゲスト講師として参加。
即興、ダンス、パフォーマンスを楽しむ3日間。

廃校を利用した施設でのワークショップ。
黒板に机、その部屋の作り、そこで講師。
「ようこそ先輩」思い出す。

02.8.8 声の糸
糸の両端を指でつまむ。
たわんだ糸を伸ばしていく。
その時声は想像する。
たまに糸の中心をくわえてみたりする。

02.8.7 猛暑播州平野を移動する。
昨日、
メールアドレスにaが抜けていて
別人の所に原稿が届いた。
別人は教えてくれた。「間違えてますよ」

02.8.6 CHARIE VICTOR ROMEO
下北沢すずなりで、燐光群のCHARIE VICTOR ROMEO。
飛行機事故前のコックピットを再現するだけの内容は、
その外側も想像させて興味深い。
音響効果によって、衝撃を疑似体験。
毎日本職のパイロットが見に来る演劇というのも面白い。


02.8.5 ケフィールの種を運ぶ新幹線
巷では、カスピ海ヨーグルトなるものが流行している。
あまり酸味のないヨーグルトである。
ぼくの好みはどちらかといえば、
アルタイのチェゲル、ロシアのケフィール。
友だちにケフィールの種を分けてもらい、大喜び。

02.8.4 アジアの心を聞く
鈴木理恵子さんと高橋悠治さんの
新しく発売になるアルバムのデモ盤を
ライナーノートを書くために聞く。
1曲目はオルティン・ドーをバイオリンが馬頭琴の如く弾く。
2曲目はエオリアン・ハープ(風で鳴るハープ)を
トランスクリプションしたかのようなフラジオレット。
他に、イサン・ユンやチュー・シャオソン
韓国のパランセ(青い鳥)、武満徹、高橋悠治の曲
素敵なアルバムができたものだ。

02.8.3 見えない箱を叩く
箱の中に声を探した後は、
箱を外側から見てみる。
箱の表面を叩いて簡単なリズムを作ってみる。
グェ、プヨ、ポン
グェ、プヨ、ポン
それをバックに歌をうたってみる。

02.8.2 天狗に道案内された巫女たち
町内会の手伝いに出る。
神輿が回ってくるので、竹を四方に立てて
榊を用意し、テントを建てる。
午後2時、
天狗に先導されて、神主や巫女が到着。
浦安舞を踊っていった。
調べてみると
この舞は、昭和15年に昭和天皇の御製(和歌)を元に作ったものだそうだ。

天地(あめつち)の 神にぞ祈る
あさなぎの  海のごとくに  波立たぬ世を

真珠湾攻撃の1年前、ただならぬ気配の中の歌なのか。
よれたカセットテープに合わせて舞う巫女の汗


02.8.1 近くて遠い祭りばやし
湯河原のお祭り。
子どもの時、この地区はもめていて
太鼓とか叩く機会がなかった。
いま聞こえるお囃子の音に懐かしさはない。


02.7.31 ダンス・ダイナミクス
初めて会う
ウォルフガング・シュタンゲはちょびヒゲで
ワークショップは気楽な感じ。
そこでぼくは何か考えて、踊る人たちに音楽を奏でる。
ダングエットを弾き歌う。

02.7.30 新品到着修理品いろいろ
AirMacベースステーションが届いた。
CATVの1回線を割り振る計画だが、設定に手間取る。
すぐうまくいかないのは、人生勉強のためなのか。
いつも簡単ではない。

リングモジュレーターを修理に出した。
続いて、
今度はステレオのアンプが壊れた。
まいるな。

02.7.29 方向はあっち
モスクワで発売になった新しいアルバム
「方向はあっち」
ジャケットを取り込むのに、スキャナーを新調。


02.7.28 力を抜き流れのままに、それができない。
太極の極意
相手に触れるまで一切の力を抜く。
まっすぐは横へ、突きを引き、上からを下へ。
力をそのままの方向に流す。
そう簡単にはいかない。

02.7.27 寝返りの先はすぐ近く
寝返りがうまくなった息子。
ころころころっ。
でもまだその先に進めない。

02.7.26 箱の中に声を探す。
見えない箱がある。
手をおそるおそる入れてみる。
その感想を声にする。
箱の中のものは次々に変化していく。

02.7.25 TVチャンピオンの料理を食す。
田口さん宅で、「ズボラ人間の料理術」の
奥薗壽子さんの料理をいただく。
奥薗さんはずーっと料理をしていた。
ぼくはずーっと食べていた。
ズボラは料理も本も読まないからズボラと呼ばれる。

02.7.24 アルタイのお護り
息子のためにボロットがくれた
アルタイの馬を打つムチはアルタイ語でカムチという。
寝室に掛けておくのだという。

02.7.23 アルタイ発 湯河原行き
ノボシビルスクの空気の濁り
モスクワ上空のオゾンホール
東京には不機嫌な顔、顔、顔

アルタイから湯河原へ
湯河原からアルタイへ

ひとっ飛びならノーストレス

*田口ランディさんのご主人の運転で成田から湯河原に直行。

02.7.22 空腹過ぎてワシリー寺院内部もそぞろ
歴史博物館の中のレストランで食事。
アルタイの食事があまりによかったので
高級レストランの味がひどく大味に感じる。


02.7.21 8時間かけてノボシビルスクへ
昨夜、帰りの車の中でボロットは歌いどおしだった。
NHKの取材班とヘリコプターに乗るのがいやらしい。

ぼくらはアルジャンの運転で8時間かけてノボシビルスクへ。
ボロットの友人セルゲイの案内で、おそろしくうらぶれた
クバルチーラ(ソビエト風アパート)へ。
少しだけ眠る。

02.7.20 その才能のひとしずくも失わないように。
「きれいな水」2日目。
今日は、ぼくは1時間の演奏時間をもらった。
たっぷりソロをやり、その後ボロットとデュオをした。
ロシア人相手の野外ステージに内心悪戦苦闘していたが、
終演後、カザフスタンから来ていたフォークロア研究者の女性が、
「その才能のひとしずくも失わないように」と言ってくれたのは、
うれしかった。



02.7.19 アルタイに美しい水を求めて
モスクワの
ニック・ドミートリエフ主催のフェスティバル
「きれいな水」に参加。
今日は、アルタイのミュージシャンたち中心。
観客はロシア人がほとんど。
ボロットの要請で、礼緒の口琴ソロ、ぼくの声のソロ、
そしてトリオで口琴をする。



02.7.18 青い山の向こうにベルーハ山がある。
朝、ウスティコクサを出発。
ウイモンにあるニコライ・レーリッヒ・ミュージアムへ。
レーリッヒはここに12日間滞在したそうだ。
ウイモンにはレーリッヒを信奉する人ひどが集まって住んでいるが、
そのほとんどはロシア人だ。

イキヌールのボロットのお母さんのユルタで
羊やチーズをごちそうになる。
ウレーメー(アルタイのサワークリーム)のうまいこと。

02.7.17 アルタイの宇宙論
流された橋を見て
川を渡る
白い岩を高く高く登る
頂上付近の洞窟で
マンモスの骨を発掘中

しばらく車で行き
メンドゥールサッコン博物館館長
アレクサンドル・イワノヴッチ・ショドーエフは訊く
きみたちは何を知りたくてここにきたのか
アルタイの本当の意味を知っているか
その後、次々に語られたアルタイの宇宙論



02.7.16 ウストカンに向けて出発
メールをチェック
こころをチェック
からだをチェック

ウストカンの白い岩に夜到着

02.7.15 小さなレストラン シュマロフ・ノホンの太い声
ゴルノアルタイスクに戻り
レストランでノホンさんに会った
相変わらずの素晴らしいだみ声
びーんとしている


02.7.14 全方位イベント行ったり来たり馬に乗り
ファッションショー
馬のレース
アルタイ相撲

買い物 黄金の根入り蜂蜜 キルギスの帽子 口琴

02.7.13 ユーリーによろしく。
会場の入口からステージ付近まで、歩いて10分以上。
いったりきたりですぐ時間が経ってしまう。
突然、馬に乗って現れたのはトゥバのオトクン・ドスタイだった。
取材兼招待演奏者とのこと。
その後、ショールの民族音楽グループとお茶をした。
その中に前世界チャンピォンの勇利アルバチャコフのお姉さんがいた。
「ユーリーによろしくね」
どうやって彼に伝えたらいいのだろう。
夜、巨大スクリーンを備えたメインステージでボロットに紹介され歌唱。
コンサート後半は、モスクワから来た人気歌手のオンステージにうんざり。


02.7.12 ゴルノアルタイスクからエルオイウィン会場へ
朝5時20分ノボシビルスク着。
ボロットとアルジャンの出迎え。
約8時間でアルタイ共和国の首都へ
ユネスコ事務所でチェゲル(アルタイのヨーグルト)をいただき
長靴を買いに行く。
会場は最近雨がちだったのでぬかるんでいるとのこと。
羊肉の昼食後、1時間で会場へ。
郊外に野外ステージがふたつ。
たくさんの売店、いくつかのユルタ。
そしてアルタイ中から集まったたくさんの人。



02.7.11 モスクワ経由ノボシビルスク行き
10時間でモスクワ
20分でシェレメチボ2から1
5時間の待ち合わせ
4時間でノボシビルスク

02.7.10 カバレット・チッタ
テルミン、君が代2番、ダンス
綱渡り、クレズマー、ちんどん、ジャグラー
台風、関東直撃の日


02.7.9 シベリアの旅を読む
コリン・サブロンというイギリス人が書いた
半年間の「シベリアの旅」(共同通信社)

アルタイの旅の前に有意義な参考書。

02.7.6 モルゲンシュテルン喜び詩を書く
種村季弘さん宅で、
モルゲンシュテルンの話
(もうすぐ出る翻訳や、シュタイナー主義者に割愛された話など)
リトアニア語の話、
(バルト語の一種、インドのもっとも古い言葉との関連)
アルタイの話
(エリアーデが書いているシャーマンの世界観の話)
矢川さんの話などをする。

02.7.5 素敵なプレゼント
友人のギタリストの夫人と娘さんが遊びに来た。
木のおもちゃ、ゾウがうごくものをいただく。
しかし、いままでいろんな方からお祝いをいただいて
まだお礼をしていない。
(赤ちゃんの服などいろいろ、そう昨日は木のお匙とお椀が届いた。)
アルタイの口琴をお返しにと思って、荷物を待っていたけれど
結局届かず、今度の旅行で持ち帰る。

5月29日に矢川澄子さんが亡くなった。
息子が生まれてしばらくして、はじめて息子の名前で届いた小包みがある。
「ゾウのババール」という矢川さんが翻訳した絵本とCD。
矢川さんからの贈り物だった。
「いまのうちから 未来の読者を 獲得しておこうという さもしい根性を お笑い下さいますな」とかわいい手紙が添えてあったのに。
お礼も言えないままだった。

02.7.4 8000ぴったり四ヶ月検診
息子の検診の後
熱海海岸にあるイタリア料理MONでランチ。
おいしい。

02.7.3 レーリッヒの「平和の旗」和風味
科学、芸術、宗教の三つの円。
02.7.2 エスプレッソは酸味が大事
近くの電器店で以前からセールをしていた
ディロンギのカフェトレヴィッソを購入。
これでエスプレッソ上手
02.7.1 自分自身のドキュメンタリーを作る
エミール・クリストリッツァ監督の新作は
ノースモーキング・オーケストラのドキュメンタリー。
虚実あり面白いのだが
そのエンターテナーぶりのせいで遠くに感じる。
サラエボ、ベイルートはいつの時代なのか。
同じユーゴのボリス・コバチの演劇的なステージの方がリアル。

自分自身のドキュメンタリーを作るむずかしさ。

2002年前半のDiary


2001年のDiary



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